ちょこころねを頭から食べるblog

ちょこころね(Twitter:@81shogi_)のブログ。不定期更新。そもそもなんでもかんでもツイートしてるのにブログに何を書くことがあるんだって話ですけど

「自分の意見ってどうつくるの?」読後感

こんにちは。

最近時間に余裕があるので読書してます。

 

今日は「自分の意見」ってどうつくるの?という本を読んだので、感想を書きます。

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一応、ネタバレ注意です。別に物語じゃないけど。

 

 

まずこの本、表紙の女の子が可愛いです。これだけで購入の価値ありです。

 

ただし、内容は全然可愛くないです。日本人特有の「断言を避ける」とか「他者との衝突を避ける」とか「安易な同調」といったものに対する否定から始まります。

自分で考え、議論し、考える力を伸ばせという強いメッセージと、その手法について書いてあります。

 

他者に同調し、良い子にして先生のいうことをうんうんと聞いていた私にはスタートからなかなか大変な話です。

 

思考するのは大変なことです。何も考えず上司や政治や多数派の意思に従っているほうが圧倒的に楽です。しかし、それは「上の存在」にとっても楽なのです。誰もが考えることを放棄したとき、我々は資本主義に喰われ、心から満足することができないまま、幸せになることができなくなってしまうのです。

 

これについては別の本で読んだことなので、また別の回で掘り下げます。

 

 

つまり一言で言えば「考えることをやめるな」ということですね。最近読んだ他の哲学に関する本でも同じ結論だったんですけど、哲学者ってこういうの好きなんでしょうか…

 

 

本書は「意見」の構築をより具体的にどのような思考回路、思考手順で考えればよいかを明記してくれています。ぼやっと頭の中にある考えの構築手順を明文化している良書です。思考の整理ってけっこう難しいことなので賢い人(筆者)が代わりにやってくれるのはすごいことですね。

 

具体例がたくさん載ってるので、抽象的になりすぎず、取っつきやすい本でした。理解も容易で、これからすぐ実践できるようなことも多いです。

例えば、人と話すときは対面でなく横並びにするとか、「~だと思う」という言い方をしない、といったことですね。この文中でも意識的に「だと思う」という表現はしていません。

 

 

一方で、あまりにも読みやすいので「わかったつもり」になりやすい危険な本でもあります。

具体例についても自分で考え、それと筆者の解答例との差異について煮詰めて考える必要があります。私自身、これからもう一度最初から読み直します。

理解ると出来るには大きな差があるというのは身に染みて知っていますので。

 

あと、少し筆者の海外信仰が強いのかなというのもありました。隣の薔薇は赤いので仕方ないですけど。

日本の文化や感情を置いてけぼりにしている、机上の空論のような部分も多いです。

単純な同調や共感ではなく、自分の考えを他者に率直にぶつけて長時間議論する、といったことを賛美するような表現がありました。筆者は大学で講師をするほどとても賢い人だからそれでもいいかもしれないけど、凡人に囲まれて生活している凡人には現実問題として合わない部分が多いのではないかな。

 

あまり真に受けすぎると人が離れていくような気はします。それをそんな人はそれぐらいの関係だった、それぐらいの相手だったと割り切れるならいいんですけど。

 

 

 

最後に

総合的にはとても良い本でした。いつもなんとなくでやっていた思考のプロセスをこんなに美しく文章に整理できるのかと感動しました。

 

この感想文は本書中の「考えを書いて表現せよ」という文言を真に受けたものです。なかなか聞いてすぐ思考を巡らすのは大変だけど、後からゆっくり考えてみようねっていう。それがどれくらいの効果があるかは知らないが、賢い人の真似をすれば少しは近づけるのではないかな。模倣は学びの第一段階です。

知識欲は大人になってからのほうが強くなりましたね。いろんなことを知っているというのはかっこいい。

 

たくさん本を読み、教養を育みたい。

そして、私は幸せになる方法を見つけるのです。

 

 

 

 

私は幸せになりたい。

どうしたら幸せになれるか。

幸せとは何か。

 

 

考えることを止めてはいけない。